BEACON 2014 memento のために書いたテキストを掲載します。
フライヤーに印刷され、これを読んでいる声が作品中で使用されます。
ぼくはコンセプトとテキスト担当ということになっていますが、このテキストはぼくの一方的な創作ではなく、BEACONチーム内でもフィードバックされ、最終段階では大久保美紀さんにも協力していただきました。
この作品を観覧ご希望の方は、「パノラマ・プロジェクト」をご参照ください!
BEACON 2014 memento
BEACONは回転し続ける
闇は、光の欠如を意味しない
闇とは、純粋な潜在性である
旋回する光が、それを照らし出す
私たちは、道に迷い
光の導きに頼ろうとするが
それは行く先を示してはくれない
光はただ教えてくれる
闇を怖れなくてもよいことを
闇と光の対立は
本当は存在しないということを
BEACONは、回転し続ける
日常が洗い流された大地が在り
反復を保証する旋回がある
反復はその大地で、持続する生を約束する
横たわり、起き上がり、また横たわる
水平から垂直へ、そして再び水平へ
生きるとは反復を生きることであり
反復する生は、そのたび微かな変化を孕む
生とは、いつも蘇生なのだ
BEACONは回転し続ける
窓の向こうに見える世界では
新たな出来事がたえず往来し、
窓のこちら側で旋回する光は
その眺めを生成する装置となる
窓の向こうには変化と冒険が、
こちら側には回転と反復がある
人は、未知を求めて外へ赴くが
本当の未知は、この装置なのである
BEACONは回転し続ける
忘却を前に、私たちは無力だ
あらゆる記憶は、それがどんなものであれ
押し流され、やがて、失われる
失われないもの
それは、反復する想起の運動だ
BEACONは回転し続ける
闇は、光の欠如を意味しない
闇とは、純粋な潜在性である
旋回する光が、それを照らし出す
私たちは、道に迷い
光の導きに頼ろうとするが
それは行く先を示してはくれない
光はただ教えてくれる
闇を怖れなくてもよいことを
闇と光の対立は
本当は存在しないということを
BEACONは、回転し続ける
日常が洗い流された大地が在り
反復を保証する旋回がある
反復はその大地で、持続する生を約束する
横たわり、起き上がり、また横たわる
水平から垂直へ、そして再び水平へ
生きるとは反復を生きることであり
反復する生は、そのたび微かな変化を孕む
生とは、いつも蘇生なのだ
BEACONは回転し続ける
窓の向こうに見える世界では
新たな出来事がたえず往来し、
窓のこちら側で旋回する光は
その眺めを生成する装置となる
窓の向こうには変化と冒険が、
こちら側には回転と反復がある
人は、未知を求めて外へ赴くが
本当の未知は、この装置なのである
BEACONは回転し続ける
忘却を前に、私たちは無力だ
あらゆる記憶は、それがどんなものであれ
押し流され、やがて、失われる
失われないもの
それは、反復する想起の運動だ
流れ去っても繰り返し戻ってくる、記憶の欠片
欠片のひとつひとつが、たえず動いている
記憶の命とは、その断片性にある
それらを繋ぎ止める言葉が剥落しても
断片たちは明滅し
欠片のひとつひとつが、たえず動いている
記憶の命とは、その断片性にある
それらを繋ぎ止める言葉が剥落しても
断片たちは明滅し
その運動をやめはしない