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『カーネーション』
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こんかいは(かわりたんべゆうことやったら)マンガの回なんやけど、もうすぐ終わってまうドラマで気になるのんがあるさかい、ごめんやけどちょっと言わしてくれはる? てれびの歴史そのものと寄り添うNHKのあさドラやけど、こんかいはぬー界でもなかなかのにんきや。しいな林檎のしゅだい歌もわるないし、『萌の朱雀』(1997)で地元民として出演して映画デビューしはった尾野真千子も、ほっしゃんのとの掛け合いもええ味だしとる。なりより役者に"native speaker"つまり「原住民話者」が多いさかい、おおさかが舞台のドラマにつきもんの、じんましん出るような関西べん聞かいでもすむしな。
そんなようなことはまあ誰でも思てはるやろけど、うちがこのドラマようでけてると感心するのんは、コシノ三姉妹と母の実話にもとづく、おかんと3にんのむすめの間の葛藤ゆう設定や。長女がゆうとうせい、次女が天才肌、末っ子がのんびり努力家で、さんにんがさんにんとも、自分のことをおかんにみとめてほしい。はじめは画家になるゆうてた上のふたりもけっきょくはおかんを継いで洋裁の道にはいる。軟式テニスで全国優勝するほどの三女も、スポーツではなんぼえらなってもおかんは認めてくれんと分かったら、あっさりテニス捨てて洋裁にいきよる。
おとんと息子がおんなじ道に入ったら、おたがいにわりとストレートなライバル関係になって、息子からしたら、どうやっておとんを越えるかゆう闘いが、たいていは物語をドライブしよります。それに対しておかんと娘のかんけいは、そない単純なもんやない。もちろんライバル関係もあるんやけど、同時に娘にとっては、母親と同一化したいゆう根源的な欲望がある。ほんで3人の娘のおんなじ欲望がぶつかりあうさかい、娘どうしは表面上ライバルなんやけど、そこが男どうしのライバル関係とかふつうの男女関係とは違うとこで、3人はおかんを介してやっぱりお互いに深い絆で結びついてますのや。
コシノ家てほんまにこんなんやったんかいな。しかも舞台はまだ神さんがお元気でいてはる岸和田や。もう現実の歴史を描いたドラマゆうより、アジアの母娘関係の原型的構造を露わにする、神話的な次元に達してまっせ。あの世で観たはるクロード・レヴィ=ストロースせんせも、なかなかおもろいやないか言うたはりました(うそやで)。
カーネーション(NHK) http://www9.nhk.or.jp/carnation/
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